でかいトロピウス

役割論理の話をします

マスキッパ宇宙生命体説

 

0.導入

 

近頃、外気もほんわかぽかぽか暖かくなり、確かな春の訪れを感じていたところ、私の脳内にも外宇宙からの電波が飛来し、マスキッパに隠された深い真実を発見することに成功した。

 

そう、マスキッパの正体は、宇宙生命体だったのである!

 

Ω ΩΩ<ナ ナンダッテ-!!

 

 

 

 

はい。

 

 

 

 

1.何故マスキッパなのか

 

先日発表されたポケモン最新作のタイトルは「スカーレット・バイオレット」

 

スカーレット・バイオレット

 

これを並び替えると

 

カイバトレ      (オレトーッッ)

 

そう、スカイバトルになる、なるのだ。そしてスカイバトルといえばマスキッパマスキッパといえばスカイバトルであることは今や全国5000万人のスカイバトルプレイヤーの認めるところであり、来る第9世代ではスカイバトルが復活し、マスキッパがトップメタになることは誰の目にも明らかなのである。

よって、我々はいずれ必ず訪れるマスキッパ黄金時代に備えなければならない。そのためにも今のうちからのマスキッパ研究が必要なのである。

 

 

2.マスキッパを知る

 

 

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これはガブガブマスキッパ。かわいい

 

マスキッパのプロフィールは諸君も義務教育でたっぷり学んだはずなので、わざわざ全てを書くことはせず、本記事で取り上げる要点を抜粋する。

 

特筆すべき点は以下の5つ

 

①タイプ くさ(ひこうタイプに弱いぞ!)

 

②特性 ふゆう(ひこうタイプがたくさんいるスカイバトルに出られるぞ!)

 

③モチーフ ハエトリグサ (あったかいところに生えてる草だ、虫を食べるぞ!分類はそのまんまむしとりポケモンだ!)

 

④見た目 でかくてまるっこい体(?)にうにょうにょした葉っぱというか触手らしきものがたくさん (かわいいぞ!)

 

⑤初登場 ダイパにてシンオウ地方に登場 (さむいぞ!)

 

いかがでしたか?調査の結果、現在マスキッパさんに彼氏がいるかどうかはわかりませんでした。この記事が参考になったという方はニコるをお願いします!

 

 

 

3.マスキッパの矛盾

 

「これの何がどうなってマスキッパが宇宙人になるんですか?」「結局マスキッパに彼氏はいるのかいないのか」といった諸兄の疑問はごもっともであり、ここからは上の情報の矛盾点を探し出し、いい感じにマスキッパを宇宙生命体に仕立て上げるフェイズに入る。

まず、上記のマスキッパの特徴を一目見て、諸君もいくつかの矛盾点に気がついたことと思われる。まずむしとりポケモンなのにくさタイプだから虫に弱い、次にスカイバトルに出られるのに飛行に弱すぎる、そして、モチーフのハエトリグサは暖かい地方に生えているのに、マスキッパの初登場は寒いシンオウ地方であること。ここで大切なのは3番目の問題である。

ご存知の通り、シンオウ地方は北海道をモチーフにしており、ここは気候区分的に言うと亜寒帯である、実際寒い。そしてシンオウ地方もなんかめっちゃ雪降ってるしめちゃくちゃ寒いことは間違いない、しかもヒカリのマフラーはめちゃ可愛い。

一方、マスキッパのモチーフであるハエトリグサは本来温帯気候の地域に適応した植物であり、比較的暖かい気候を好む。この生態はどうやらマスキッパにも引き継がれているらしく、ポケモンgoにおいてはマスキッパはフロリダなどのあったけぇアメリカ南部にしか登場しない、図鑑が埋まらないので困る。

 

 

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困る

 

 

とにかく、マスキッパは基本的にあったかいところに生息しているのであり、タイプ相性的にこおりばつぐんな点から見てもシンオウ地方のような寒いところはノーサンキューであり本来生息地とはしないはずなのだ。

じゃあとっととマスキッパは自然の摂理に従って死滅しろよと心ない皆さんは思われるかもしれないが、その実マスキッパさんには寒い地域でも生き残る手段がまだ残されている。

その手段とは、人間の農家との共存である。

現実世界ではハエトリグサは観賞植物として世界的に広く栽培されており、無数の品種が存在し、日本でもそこらへんのホームセンターに行けば容易に見つけることができる。そして、人間の管理のもとでならば、ハエトリグサはそれなりに寒い地域でも通年飼育が可能なのである!

そして、マスキッパも見た目は派手でユニークなので、元ネタと同じく観賞植物としてシンオウ農家に管理されていると自然に想定でき、そう考えれば無理なくシンオウ地方に生息できるのだ、よかったよかった。一件落着!!!ここまで長文にお付き合いいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

...本当に?

 

 

 

 

 

 

 

4.世界に適応できないマスキッパ

 

 

〜某月某日〜 シンオウ地方の片隅にて

 

農家B「いや〜今日もいい天気ブルね〜 こんな日は畑を耕してマスキッパを栽培するブル〜♪👩‍🌾」

 

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農家B「農耕には文字通り耕すことが欠かせないブル〜これはとっても大切な工程ブル〜」


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農家B「これでマスキッパも無事成長して、出荷できるはずブ.........!?!?!?!?」


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農家B「ぐ、ぐわあああああああああ(爆発四散)」

 

 

そう!!!!!!マスキッパはふゆうしている為、いくら畑を耕してもその恩恵を受けることができないのである!!!!!!!!!!!!!!

 

 

なんということだ、これではシンオウ地方の農家ではマスキッパを栽培することができない!!!

シンオウ地方、もとい北海道は気候的に農耕に適さず、米などの雑穀栽培が活発に始まったのは7世紀後半と比較的遅い。そして、それをモチーフにしたシンオウ地方の自然がいかに厳しく、それを開拓し、定着することがどれほど大変だったのかはつい最近発売されたアルセウスレジェンズで皆さんも嫌というほど実感されたはずだ、僕はまだ購入すらしていないからよくわかんないけどたぶんそのはず、うん。

そんな地域で耕起もせずに貧弱なマスキッパを栽培することは非常に難しいと言わざるを得ない。というかどんな地方でも耕さないで農業は厳しいと思います。

もちろん、浮いているマスキッパを耕す方法はなおいくつか存在しているが、どれも個人レベルでは実現が難しいのである。

マスキッパを地面に引きずり落とす方法は4つ、マスキッパがねをはるを使う、マスキッパにうちおとすを使う、マスキッパにくろいてっきゅうを持たせる、そして、じゅうりょくを使う、だ。

しかしこれはどれも実用的ではない、まずねをはるは数ターンしか持続しないためいちいちマスキッパに命令するのは手間がかかるし、何より基本的マスキッパ権の一つである移動の自由を侵害している。うちおとすも大体同じ、手間かかる上にマスキッパ可哀想だろ栽培対象に傷つけるな。くろいてっきゅうは商業ベースで大量栽培するマスキッパに持たせるだけ確保するのはめちゃくちゃめんどくさい。だいたいポケモン6匹の持ち物ですら頻繁に間違えたり持たせ忘れたりする人類にはそんな仕事はどう考えても無理である。

じゅうりょくも5ターンごとにかけ直すのは面倒だしpp5しかないし、というかこれまでの手段全部に言えるがそもそもマスキッパはそんな人気ポケモンではないのでそこまでする物好きがいるわけない。

つまり、マスキッパを農家の皆さんが無事栽培するためには、農家の皆さんに負担をかけず、自然な形で、マスキッパが着地していることが望ましい、自然に、あらかじめ、そう、最初からそうなっていたかのように......。

ところで、皆さんはポケモン世界において重力を発生させる方法が技「じゅうりょく」以外にも存在することをご存知だろうか。そう、キョダイテンドウ......ではなく、質量の増大と重心間距離の短縮である。

すなわち

 

重力=G×Mm/r^2

 

Mとmが物体の質量で、rが2物体の重心間距離、惑星で考えると実質的に半径となるため、惑星の質量を増やすか、半径を小さくしてあげれば重力は大きくなるわけだ。簡単ですね、多分(よくわかってない文系)

これを使ってそもそも最初から重力がめちゃ強い環境にしておけば、ごく自然、かつ当たり前に農家に負荷をかけずマスキッパを耕すことが可能なのである!すごい。マスキッパを救うにはこれしかない!

しかし、大変残念なことに惑星は簡単に伸び縮みしたり、質量がでっかくなったりはしないことが最新の研究で明らかになっており、いかな不思議な惑星である惑星ポケットモンスターといえども例外ではないであろう。

そうなると、論理的に残された回答はたった一つであることがわかる。

そう、マスキッパが宇宙にいれば良いのである。惑星ポケットモンスターよりももっと重力の強い惑星に......

つまり、マスキッパは本来もっと重力の強い惑星に生息していた植物であり、それがたまたま惑星ポケモンに漂着したものだと考えられるのである!トクサネうちゅうセンター近くのしろいいわもきっと関係があるに違いないが、そこまでの考察は手に余るので後発のこじつけニスト達に任せることとしたい。

 

5.宇宙生物マスキッパ

 

以上の説明から、合理的にマスキッパの矛盾を追求していけば、マスキッパシンオウ地方に宇宙から飛来した生命体であることが明らかであると納得いただけたであろう、しろ。

ここからは、そんなエイリアンマスキッパがどんな環境からやってきたのかという考察と、マスキッパの正体に関するもう一つの示唆を残して本記事の締めとしたい。

この記事の序盤で、マスキッパに関する幾つかの矛盾として、むしとりポケモンなのにむしろ虫タイプに弱い点を挙げた。根本的なタイプ相性はもちろん、そもそもマスキッパは虫タイプにばつぐんを取れる技をひとつたりとも所持していないのである(2022年3月現在)

これでは捕虫なんてできるわけがない、ますます生存能力に疑問符がつくマスキッパさんである。

ところで、本記事の出発点となったスカイバトルと同じく、6世代のみに存在したもう一つの特殊なバトルルールをご存知だろうか。そう、さかさバトルである。

さかさバトルというのは、その名の通りタイプ相性がさかさになるルールであり、かくとうタイプはノーマルタイプにいまひとつとなり、そしてくさタイプはむしタイプにこうかばつぐんとなる。

......もうおわかりだろう、マスキッパの故郷は、さかさバトルがデフォルトルールだったさかさバトル惑星なのである!これならくさタイプのくせにドヤ顔でスカイバトルに参加することも、寒いシンオウ地方に登場することもつじつまが合う。彼らの故郷ではタイプ相性が反転していたから、ひこうもこおりも苦手ではなかったのだ。

 

最後に、もう一つだけマスキッパ宇宙生命体説の根拠を追加しておこう、それは見た目である。

最初に述べたように、マスキッパは丸っこいボディに、無数の触手状のものを生やしている。

ここには、宇宙人の形として非常にメジャーな、いわゆるタコ型宇宙人との類似性が見られるのである。

例えば宇宙SFの金字塔として名高いH・G・ウェルズの『宇宙戦争』に描かれ、後世の宇宙人イメージ形成に大きな影響を与えた火星人の姿と比べてみよう。

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似ている。そっくりとは言わないものの、体の構成は非常に似通っていると言えよう。

 

 

さて、マスキッパが初登場したダイヤモンド・パール、ひいてはシンオウ地方は、BDSP、アルセウスレジェンズの発売によって、昨年末から今にかけて非常に注目されており、話題沸騰中であり、まさにブームの最先端である、僕はどちらもプレイしていないが。

ところで、同じく昨年の年末から人気を博し、現在に至るまで我々の心を揺り動かし続けている、そーんなタイザン5氏の描くタコ型宇宙人が大活躍する漫画があった気がするっピね...?

 

 

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うーん、そっくり

 

そう、『タコピーの原罪』である

そして、そんなタコピーの現在の舞台となった土地は......

 

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これ以上の説明は必要あるまい。

そんな『タコピーの原罪』は現在も連載中であり、毎週金曜日に更新されている。物語は今まさにクライマックスを迎えており、いよいよ決着がつかんとする勢いである。

未読の人たち、これを機会にぜひとも読もう!!!!めっちゃ面白いので!!!!!!!!!

そして全国のマスキッパファンの諸君も、リアルタイムでタコピー......否、マスキッピの冒険譚のその終わりを見届けるのだ!!!!!!!次回3月18日0時00分配信予定!!!!!!!!!!

 

 

 

6.終わりに

 

平日昼間の突然の依頼にもかかわらず一瞬でマスキッパを耕す環境を整え、そして撮影に協力してくれたクロサナに無限の感謝を捧げる、ありがとう。

 

慶応新入生の皆さんにひよポケのいいところ、雰囲気がよく伝わってくれていたら幸いです、ゆるふわっとポケモンを楽しめるので、ぜひともひよポケに入サーしてくださいね、待ってますよ。